おいしい切れ味の秘密
おいしい切れ味は、
どこからくるのでしょうか。
ダイヤモンドに次ぐ硬さをもつ超硬合金がよく切れることはわかっていました。
しかし、包丁として量産する技術は確立されていませんでした。成分の配合から追求したオリジナルの超硬合金。1本1本の品質のバラつきを限りなくゼロに近づける1000分の1ミリの精度。人を幸せにする調理道具にふさわしいデザイン。
2年の歳月と100を超える試作の末に、KISEKI:は誕生したのです。
素材
包丁は、超硬合金と出会った。
ニッケルとタングステンカーバイドの比率を見直して、KISEKI:のために造られた厚さ2mmの超硬合金「KS111」を、熱で変形変質させないようにワイヤーカットで10時間かけて刀身の形に切り出します。硬さと粘りのバランスに優れたKS111は、わずか1.2mmという薄さに研ぎ上げられます。
錆びにくく、驚きの切れ味が長く続きます。
おいしさ
科学的に証明された、
おいしい切れ味。
高級ステンレス包丁よりもよく切れる刃先と摩擦が少ない独自の形状に仕上がった薄い刀身が、食材の組織を極力壊すことなく滑らかに切れ込んでいくため、切り口が美しく、歯応え、舌ざわりが違います。第三者機関の検査でも、人参の切り口は甘く、ローストビーフやマグロは旨味が強く、玉ねぎは苦味が抑えられるという結果が出ています。
設計
一本の包丁のために、
特許2件・意匠1件(出願済)の
高度な「技」が必要でした。
刃先を3面から研ぎ上げる刃付けを行い、仕上げに刃欠けを防ぐスパークアウトと呼ばれる研磨をしています。加工が難しい超硬合金製の刀身と手に馴染む木柄の接合に従来の金属製の口輪や鋲は使えないため、高級サバイバルナイフに用いられるガラス繊維入り樹脂製の口輪を開発。特許2件・意匠1件(出願済)の高度で独創的な技術が注がれています。手触りと持ち味を高めるため、表面には細かなシボ加工を施しました。手のひらに収まる柄の中に、特許2件・意匠1件(出願済)の高度で独創的な技術が注がれています。
願い
KISEKI:には、
「輝関」(輝け、関)の
願いが込められています。
超硬合金の刀身切り出し、刃付け、木柄の3D加工とウレタン塗装、最終の組み付けは、関の自社工場で行っています。木柄は岐阜県産の広葉樹にこだわりました。樹脂製の口輪も、岐阜県の企業と開発しました。KISEKI:は、地元関・岐阜の力を集めて、「おいしい切れ味」で世界に挑戦していきます。
お手入れ
錆びにくく、切れ味もつづくけれど。 包丁は、大切な人を、おいしさで幸せにする道具です。料理をほめられてうれしかったこと、レシピ通りにできなくて悔しかったこと、旦那さんへの愚痴でも構いません。包丁に話しかけながら、ときどき研いであげてください。あなたの心も、包丁も、いつの間にか整いますから。包丁は、大事にしてくれるあなたに、おいしい切れ味で応えます。不具合、本格的な刃研ぎ、木柄の交換が必要になったら、包丁が生まれた工場へ「里帰り」させてあげてください。
おいしく切ることで、
あなたの料理は
もっとおいしくなります
KISEKI:を愛用してくださっている料理人が、教えてくれました。「この包丁を使うと、食べてくれる人のために、ひと手間かけたくなるんです」と。包丁は、「よく切れる」で歩みを止めてはいけないのですね。作る人の気持ちを材料に伝えられる道具であるために、使いやすく、長く愛される包丁を目指して、これからも改良を重ねていきます。